以前、炊飯器を買い換えようということになった際に選んだのがPanasonicの炊飯器。
型番はSR-NB102。
デザインも他にあまり見ないデザインで、圧力IHなのに価格もまあまあといったところで、買いました。
味についてのレビューはAmazon上のレビューなどでも色々賛否ありますが、個人的にはとても美味しいと思っています。この丸型のデザインも良く、場所も取らず買って良かった〜と思っていました。
ところが、1年と3か月経った頃に突如として現れた症状。。。
SR-NB102の蓋が開かない バネが壊れた?
そう、蓋を開くボタンを押すといつもならス〜っと蓋が自動で一定の角度まで持ち上がっていくのですが、今日は違う。布団から出たくなくなる冬のように動かない。。。ボタンを押してもボタンのカチっという音が響くだけ。
ええ〜まじで?もう壊れたの?いやいやいや。。。購入から1年3か月って保証期間過ぎてるよ!ていうかこんな部分最近の製品で壊れることあるの?
壊れるとしても、炊飯する機能(圧力とか)やデジタルの部分(液晶パネルとか)だと思っていたのですが、まさか蓋のバネが1年で壊れるなんて思ってもみなかった。
個人的に生活家電製品の故障が始めてなものでこういう事ってあるんだ!と延長保証の必要性について妙な納得をしてしまっていたが、日本メーカーといえばという信頼で成り立っていた部分もあったと思います。信頼性を持って選択していた時代は終わったのだろうか。延長保証がなければ安心できない時代なのね。
海外の安物メーカーを買ったならしょうがないと思えたけど。
調べると出てくる故障のレビュー 兄弟機種SR-NA102でも多数
まずAmazonでSR-NB102のレビューを調べてみると出るわ出るわ同じ症状の故障報告。同じ構造の上位機種SR-NA102でも同様のレビューが多数。しかもみなさん1年を少し過ぎたタイミング(1年〜1年半)でなっている模様。耐久性テストしてないのか?メーカー保証期間内の耐久性しかテストしていないんだろうか?
次にGoogleで検索してみると、またもやいくつかのサイトで出てくる同じ故障の報告。価格ドットコムでは兄弟機種のSR-NA102でも故障報告が上がっている。その報告によるとなんと故障料金22,000円とな。。。
問い合わせると修理料金22,000円
SR-NA102の口コミにあったとおり、私も問い合わせてみるとなんと驚愕の修理代金22,000円を告げられました。もちろん送料は別。
パナソニックはカメラの修理代金もめちゃくちゃ高額というか一部の修理以外は基本的に本体価格と同じくらいかかるというのは有名で、知っていました。
家電も口コミで22,000円と見ていたので予想はしていましたが、今回の炊飯器も購入価格は22,000円程度で購入しているので、本体価格と同じ値段で修理ということのようです。なら新品買うけどさ。
Panasonic的にはもう保証期間内は対応。保証期間外は延長保証、そして高額な修理代金も保証会社に請求できるのでお金の循環として完全に割り切っているんでしょうけど。
それでも同じ症状を訴えている人は揃って1年を少し過ぎたタイミングでの報告が多いので、ネットのレビューや口コミサイトでも同様に1年を少し過ぎたタイミングでの報告を多く見ること、一定のロット等に構造的に問題があったんじゃないか調査してほしい、そしていくらなんでも修理するにしても現実的な金額じゃないだろうということで、それを伝えました。
しかしパナソニックの返答は、調査とかそういうことはできません。専門の部署に伝えることはしておきます。申し訳ございません。のみでした。いや〜何ともこの対応の感じは伝えにくいのですが、もう心がないのは凄く伝わる対応でした。保身的で、余計なことは一切言わず、こちらが何を言おうと上記の事を伝えたあとは担当者は無言になるのみ。
修理料金についても見積もりとしては22,000円で、後は見てみないとなんとも言えないと。
それで送る人がいるんだろうか?発送時送料(100サイズで1,500円程度)と見積もりキャンセルした場合はキャンセル料1,100円、そして戻りの送料がまた1,000円程度かかる。
それでユーザーが諦めて送らなければ結局構造の問題があったかどうかさえ、修理件数としても上がっていかないので何も気づかないですよねと思ってしまいました。
延長保証に入っていないからという話は当然あるのですが、口コミでは1年を少し過ぎたタイミングでの故障と揃っていて、そもそも構造的に問題があったのではないかと個人的に思っています。そして少しでも心あるメーカーなら修理費がかかるにしても炊飯部分の故障ではなくバネだけの故障なのでもう少し現実的な修理費になってもいいんじゃないかと。
もうPanasonicで選んだフルサイズカメラも多くの生活家電も使っていて気分が悪いなと思ってきてなんともいえない気分に。
もちろん、メーカーが保証期間を超えた製品を保証する義務はありませんが(保証しろとは言っていませんが)、構造的に問題がありそうなものに対して本体価格同等の修理費はおかしいとは感じるはずです。
それに対してメーカーが出来ること、出来ないことがあることも承知はしています。ですが、文面だけでは伝わりづらいなんとも言えない、冷ややかな対応が非常に残念な気持ちになりました。要は、こちらとしては気持ちを理解されるだけでも少しは怒りは収まるってもんですよね。
ですが、今回家族の使っていて不便で困る、蓋が急に閉じてきて危ないという要望もあったことや、一度パナソニックにこんな状態だという事を見せたいという気持ちもがありました。
また、Panasonicへ電話での問い合わせの際に、見積もりとしては22,000円だが、後は見てみないとなんともと言われたのもあり、それでも少し期待を込めて送ってみることに。
発送後翌日に見積もりが届く。
Panasonicの修理センターへ発送後、連絡は早く、到着したその日にメールで見積もり連絡。その見積もり金額なんと19,690円!(更に宅配サービス料が1,276円)
見てみないとなんともと言っていたが、見て19,690円ってなあ。これ(SR-NB102)の後継機種の新型新品がAmazonのセールで19,800円で売ってたわ!笑
メールは定型分で、要約すると修理を【する】【しない】を選択してなるべく早くメールの返事するようにと。
本当にがっかりしました。あまりにも心がないメールで、他のメーカーでも生活家電以外はいくつか故障修理の経験はありますが、こんなに淡々とした対応で嫌な気分になる修理体験はなかった気がします。
修理の時こそ、ユーザーをファンにさせるチャンス的な言葉を聞いたことがありますが、その通りだな〜と思いました。
それでも納得がいかず、問い合わせフォームよりその旨を送ってみる
修理見積もりのメールに記載のあった問い合わせフォーム的なリンクより、同様の報告がいくつも見かけることや、他のメーカーでの製品で1年少しで蓋が開かなくなるなんて事はないこと、そして気に入っていたためショックだというような内容を家族が送ったようです(そもそも家族が購入した物)。
送った数時間後、なんとPanasonicから電話がかかってきました。
その担当者よると「この度はご迷惑をおかけしています。今回検討いたしましたが、部品代無料にさせていただいて技術料のみで税込8,690円でいかがですか?」
とのことで、それでもバネの故障で高額な気もして少し悩みましたが、家族も蓋が壊れたままでは困るということで、それで修理をお願いすることにしました。往復送料を込みにすると、今回の修理にかかった費用は11,000円程になりました。
修理から戻ってくる
蓋部分の交換と聞いていたので、11,000円かかっても(メーカーへの修理費としては8,690円)まあ蓋が新しくなってくるならまあいいかなと思っていたら違いました。
交換されたのはバネの部分だけなのか?見た目上は何も変わっていなくて、使っていた汚れなど残ったままでした。
この点はこちらも金額的に蓋交換されているだろうと思い込んでいただけで、聞いて確認はしなかったのでまあいいのですが。
そして修理報告書には外蓋カバーの交換をしました、と記載があるだけでした。
まとめ 個人的な感想
最終的には修理をすることにしましたが、そもそもなぜ今回故障したのか?こちらの使い方なのか?こちらとしては使い方の問題とは思っていませんが(ただボタン押して開くだけなので)、修理費としてお金を払っているわけですから、使い方の問題であればそうならないアドバイスがあっても良いですし、部品の問題なら対策部品になっているのかなど記載や説明があってもいいかと思いますが、そういった点についても一切記載、説明なしでした。
もちろんこちらからも、対策部品なのかを修理を了承する際に一緒に聞いたのですが、「今回の修理で蓋は元に戻りますが、今後蓋以外の他の故障については保証できません」等と噛み合わない返答ではぐらかされてしまいました。
修理報告書にはただ交換しましたとだけでした。なんの説明もありません。
結果的に修理金額を譲歩してくれたとも取れますが、対応全体としてすっきりしませんでした。
19,690円で了承していたら?と考えると19,690円払ってもこの対応なのか(蓋は新品でもなく対策部品なのかも説明がない点)とか、とにかく作った製品に対する愛が感じられないという印象を持ってしまいました。
というか、Panasonicって色々な製品を作っていますが、ドアホンならアイホン、炊飯器ならタイガーや象印、工具ならマキタ、カメラならニコンなど、専業メーカーに対して後から参入したものが多いけど、そのPanasonicから信頼性をとったら何が残るんだと個人的に思う。
堅実な物作りでやってきたメーカーだと個人的に思っていたんですがね。
カメラもLUMIXのフルサイズ用レンズ「LUMIX S 24-105mm F4」は新品11万程度するレンズですが検索すると、国内でも海外でもきちんと保管しててもすぐにカビたというレビューがあまりにも多い。カビたという方達が多く言っているのが”カビさせたのはこのレンズが初めて”との言葉。このレンズは欲しかったけど購入をやめましたよ。修理費は高額。
得意なはずの家電さえも1年で蓋が壊れる。一体何の製品ならきちんと作れるんだろうかと思ってしまった(個人的意見)。
この話は2024年時点での話なのですが、昔はこんな対応ではなかった気がします。個人的にはPanasonicが好きだったので、今後もう少し対応が良くなっていってくれればと思うばかりです。
追記:この記事を書いた後2024年11月1日のニュースでパナソニックHD系の子会社で組織ぐるみの品質不正が発覚したと報道されていました。要約すると「自動車や家電に使われる部品の材料を認証機関に登録する際、性能を満たさないものの数値を改ざんして登録していた」とのこと。この炊飯器と直接関係はなさそうですが、なんだかなあと思いました。今後の選択の参考にはなるニュースでした。